きっと独りで生きていく。

ただのライフログ。

ゆずれない明日をつかみ取るまで

これまでの、人生の軌跡を辿る旅。


自衛隊の課程を卒業して、少し休みをもらったときの話。
もうしばらくまとまった休みはとれないだろうと、一人旅を計画した。
バイクをレンタルして、それまでに暮らした地域を順にまわっていった。

休みで実家に戻って、すぐ近くにある小学校から最後の駐屯地まで。
原隊が地元で実家からそう離れていなかったからそのまま実家に戻った。
課程卒業直前の2年、7回住所が変わった。
広く転々としていたから4、5日くらいかけてまわったように思う。
高速道路もフェリーも利用して、韓国なんかに行くより高くついた記憶がある。


行く先々を写真に収めて、行きつけていた店にも寄って。
当時流行っていたSNSに思い出話とともに投稿した。
それを最後としてそのアカウントのすべての履歴を消去した。
機密保全上、許される範囲を越える立場に就くとわかっていたから。


たこれから頑張るから。区切りの旅をしようと思ったんだ。
そう言って馴染みの店にも挨拶した。
投稿にもそんなようなことを書き記した。消してしまったけど。
あのときはずっとこの道を歩んでいくと疑っていなかった。


嘘をついたことになるのだろうか。
応援してるから。幸せになってね。
そう言ってくれた方々に、もう一度、挨拶に行く時期をはかり続けている。


たこれから頑張るから。幸せになろうと思ったんだ。

痛みをかき消しあの日のように

久しぶりに洗濯機を洗っている。

 

なんとなくバスタオルの匂いが気にはなっていたものの腰が重かった。

先日購入した福袋はなかなか素敵なものが揃っていた。

せっかくだからしっかり洗濯できるようにと、久々にやってみた。

 

毎度毎度気が滅入る光景ではある。

こんなもんが潜んでたらそれは匂うだろう。

洗濯機を洗浄すると洗濯物の匂いが劇的に変わる。

 

気が滅入るとはいえ、やってしまえば気持ちがいい。

化学反応の活性化エネルギーのあの山を越えるには、毎日自分の機嫌をとってやらないといけない。

 

スプラトゥーンもまたフェスが始まった。

寒くなってきてお気に入りのレザージャケットが着られるようになった。

肉のかたまりを安く買ってきて毎日喰らう。

もうすぐライブがやってくる。

 

楽しみはたくさんあるのだが、とりあえず眠ることにする。

眠らないと、食べないと、好きなことが楽しくなくなることを最近実感した。

洗濯機も一晩置かないといけないし、そろそろ眠ろうと思う。

 

最近仕事に没頭できない。さっさと切り上げて帰りたい。

帰ったら帰ったで時間を充実させられない。

だから肉を食って、なるべく寝て、かっこいい服を買ってみた。

アイドルのブログも遡って読んだ。少し身体を動かしてもみた。

 

ちょっとずつ戻ってきた気がする。

このままもう一度走り出す。

But I feel the deepest emotions

宝箱もサンタクロースも見たことはないけれど。

ネット通販で服を注文した。
福袋というやつで、お任せで服を詰め合わせてもらう。
気候が変わってきていよいよ着る服に困るようになってきた。

実家で暮らしていた頃、家族で初詣に出掛けた帰りに母がいつも福袋を買ってくれた。
小学生の頃からそうだった。
ごみ袋に等しいとも言われるが、なんだかんだ買ってしまえば適当に着回すことができた。
小学生のときはまだしも、どうして私の物を母が買ったかといえば、開けるその瞬間を母が楽しみにしていたからだ。

開けるまでのワクワク感は宝箱に例えられる。
宝箱なんて見たことがある人のほうが少ないだろう。
入っているのは財宝ではなく売れ残りの服だとも知っている。
それでも毎年運試しと称して母と一緒になって開けていた。
一枚一枚床に並べていって、ラッキーだとか、こんなもんどうすんだとか、大爆笑していた。

もう年始に実家に帰ることも少なくなったし、帰っても福袋は買わなくなった。
実家で暮らしていないから実家で開けてもどうしようもないから。

久しぶりの福袋だ。届くのが楽しみで、サンタクロースを待っていた頃を思い出す。
友人に服を選んでもらっていたから自分では服を選べない。届いたものを適当に着て暮らす。

宝箱のワクワクをもう一度。

自分とは何でどこへ向かうべきか

贈り物はいつも手紙だった。

学生の頃はよく手紙を書いていた。
進学のために離れた地元に残る友人たちへ。
誕生日を祝いたいのだが、メールを送るだけでは味気ない。
かといって、処分に困ることなく喜んでもらえる贈り物を選べる自信もなく。
毎度、手紙を送っていた。

授業に集中できなくなったときや、退屈な講演の合間にノートに下書きをする。
添削でぐちゃぐちゃになっても、だいたい便箋何枚分になるかわかるようになった。
下書きしていたノートは処分しているので、どんな内容で送っていたかはもうわからない。


届いたよ、ありがとう。とメールで返してくれる友人もいたし、
手紙で返事をくれた友人もいたし、
音沙汰ないと思っていたら半年位して返事がきたこともあった。

友人たちはどう思っていたのか、その手紙たちをどうしているのかはわからない。


今日、久しぶりに手紙を書こうと思う。
今まで送ったことのない人へ。
ノートではなくてワードに下書きをした。便箋何枚分ぐらいの量なのかよくわからない。


書き終えて封をしたら、忘れずに下書きを消去しなければ。

描きかけの今

あの頃の姿で、いつまでも。

 

自衛官だった頃の話。

ある課程を卒業するときに教官がムービーを作ってくれた。

流行りだった曲をBGMにして、私たちがぼろぼろになってる傍らで撮りためた写真を使って。

卒業時に一度、卒業から赴任までの休みに両親と一度、それっきり観ていない。

 

その中に一枚だけ気に入っている写真がある。それだけ覚えている。

稜線を小隊長とともに銃を携えて、通信機を背負って歩く写真。

夕日で影になって顔はほとんどわからないが、私だと自分ではわかった。

戦闘だったらいい的なのだろうが、様になる写真だった。

辛い訓練だった。汚れきった姿で悲壮感すら漂うように感じられた。

 

そのムービーは久しく観ていないのだが、当時の写真はたまに見ることがある。

自衛官という職歴を活かせたと思ったことはないが、初めて会う方との話題にはいつも事欠かない。

今はだいぶ顔つきも変わってしまった。

でも、写真の中の自分はいつまでもその頃の姿のままで。もう着ることのない戦闘服を着ている。

 

いつか自分が死んだとき。この世界が滅んだとき。

誰かが、もしくは何かがあのムービーを観たら、目に焼きつけられるのはあの頃の自分。

 

誰が読むわけでないブログを書き続けている。

この先独りで生きていけば、誰も私のことを語り継ぐ人はいない。

だから自分で書き残している。

 

自分の過去の姿が衆目にいつまでも晒され続けるのは耐え難いことのようにも思えるけど

いつか誰か思い出してほしいと今は願っている。

もう一度朝と出会えるのなら

この身体で、死ぬまで生きていないといけない。

 

生まれたときと比べればだいぶ姿も変わったが、ずっと付き合ってきたこの身体。

まだまだ知らないこともあるようで、この期に及んで変わるところもあるようで。

好きなところもあって、気に入らないところもあって。

なかなか折り合いがつかない。

 

この一週間、貧血の症状に加え倦怠感が酷かった。

貧血はすぐにおさまったが、朝から身体がだるい毎日。

夕刻になるにつれ耐え難く、業務に支障が出るほどだった。

健康が取柄の人間は、体調を崩すことに慣れていない。

 

普段と同じ速度で歩くことすらできず、帰宅すればシャワーを済ませてすぐに床についていた。

1分以内には寝入っているような気がするほど寝つきがいいのに

ここ最近は寝つけない。(それでも30分以内には寝入っている)

でも疲れ切っていて寝返りも打てない。

それなのに眠りが浅く、変な夢を見る。

だるいまま出社して、倦怠感に耐えながら仕事をこなして、以下繰り返し。

 

倦怠感が苦痛だと感じるほど強いことは今までなかったから、

本当に何か病気になったかもしれないと思った。

普段ひかないからわからないのだが、これが風邪というものだろうかと疑っていた。

 

原因はエネルギー切れだった。

夕食を摂らなかったからだった。

 

たまたま疲れて帰った日、空腹を感じなくてコーヒーだけ飲んで眠った。

次の日、空腹は感じるのだが食事が面倒でタバコだけ吸って眠った。

そうして先週くらいから夕食を摂っていなかった。

デスクワークだからむしろ摂取エネルギー量としては適正量だろうと思っていた。

 

昨日は本当に酷く、明日の朝は会社に辿りつけるかわからないとさえ思った。

ベッドに横たわって動けないが、寝付けもしないので、どうしてこうなったと考えて夕食を最近とっていないことを思い出した。

空腹だが食べる気が起きない。でも無理やり食べた。そして今日は少し改善した。

帰宅してまだ倦怠感はあるが、ペンネを大量に茹でてがっつり食った。

ここまで露骨かと思うほど元気になってきた。

 

あまり燃費が悪いと思ったことはないのだが。

世の指南書が何と言おうが、自分の欲望を信じようと思った。

誰も気づかないような場所で

自分の好きな恰好するのが一番いいんだよ。

そう言ってくださった先輩がいるのだがそうも言っていられない。

 

急に気温が下がったここ最近。

以前からときどき着用するスカイブルーのセットアップジャケットがある。

ホストみたいでかっこいいと褒め言葉をいただける。

つまりはある意味ではあまり似合っていないのだと思っている。

 

職場の雰囲気と

職務上の立場と

人柄と顔立ちと体格と

気にするときりがない。

 

それを無視して好きな恰好をして出勤する日。

今度はヴィジュアル系バンドマンになる。

恐らく上記のどれにもそぐわないのだが、

その姿が一番好きだと言ってくださる方は少なくない。

嬉しいと素直に思う。だけどやはり平日はその恰好はしないことにしている。

 

ホストのようなバンドマンのような。

これでも経理マンなのである。