さよならの代わりに
帰りたい家にした。
ゲームをしていて、いい座椅子が欲しい、と思った。
ネットでいいものがないか調べた。
良さそうなものを見つけたが、今の家に置くのは大きすぎる。
どうにかスペースを空けられないかと考えて、ベッドをロフト型に買い替えることにした。
以前から少し考えてはいたが、少し思いつきに近いような勢いで。
届くまで床で寝たり組み立てに苦労したり筋肉痛になったりしながら、無事に模様替えは終わった。
思っていた以上に圧迫感はすごいがスペースは広くなった。
ただ、やっぱり新しい座椅子を入れるのは少し考えたほうがいいかもしれない。
ロフトベッドの下は色々と活用の仕方があった。
あらゆるものの置き場をこれから作っていく。
秘密基地のような佇まいでとても気に入っている。
でも収納を作るより先に
とある人の写真を飾った。フレームは今日買ってきた。
仕事は波乱万丈だけどこれから先は割りと明るい未来が見えている。
帰る家はとても居心地がよくなって、やりたかったことがひとつずつ叶えられる場所になっていっている。
こうやって前へ前へと進む力をくれた人の写真。
立ち止まらずに一歩前へ、その意志を持たせてくれた人。
もう会えないけど、今も心の中にいる人。
今の自分の居場所を手に入れる力をくれた人。
108円のガラスのフレームの中で、笑顔で手を振っている。
大好きな笑顔が、今日も明日もこっちを見ている。