きっと独りで生きていく。

ただのライフログ。

右手に白い紙

また、夢で例の人と会えた。


夢の中で、何度も同じ時をループしていた。
毎回起こることは異なっているけれど、繰り返すその時間を私は全て記憶している。
横にいる彼女はそうではないようだった。
だけど、繰り返す時間の中で得られる情報だけが彼女の中に蓄積されていた。

目の前のステージで行われるパフォーマンス。
さっきは赤髪だった。今度の彼は茶髪のメッシュ。
私は全て覚えている。何度も同じ時間を過ごしていることも知っている。
彼女はいつだって初めてのステージ。だけど、赤髪の彼の連絡事項は把握している。何故把握しているのかわからないまま。


彼女がどこかに本当にいるなら、同じことが起こっているんじゃないか、と目覚めたときは思った。
会ったのは私の夢の中だけど、彼女は私の夢を見ないのだろうけど、
私のことだけ知っていたりはしないだろうか。


眠る間に夢を見ることに理由があるなら、彼女の存在は私にとって無視できない。