きっと独りで生きていく。

ただのライフログ。

何千回も何万回も

無茶が過ぎたがなんとか終わった。

 

 

評価してくださるのは本当に有難いが能力が追い付かない。

頑張りたいけれど、できることが少なすぎる。

顔に出てしまっていたのだろうと思う。

 

評価も報酬ももらったうえで、追い付くように働けばそれでいいんだよ。

と、定年を控えた先輩は仰った。

 

そもそも見合う報酬を支払える能力が当社にはないので、と

上司は笑っていた。

 

 

人生の好機が降り注いでいる。

必死で走るけれどもう消化しきれていない。

それでも笑って独りで生きていられたら

最高に幸せなのはいつだって今だと言える気がする。

積み上げたものぶっ壊して

もう帰ろうか。

上司の目が死んでいた。

 

 

気難しい前任の担当者が退職した。

引き継ぎなくして後を任された子会社の経理はズタズタになっていた。

 

あってはならないことではあるが

まあ気難しいものだから、部長が精神疾患の際まで追いつめられるほどだったから、

誰も彼の経理には触れなかった。覗くこともしなかった。

 

経営陣さえも藪蛇は御免とした彼の経理の後始末をするのが私の上司だった。

情けないが、後を任された私にはその能力がない。

私の任務は、彼の残した引継書と集計データから、軌跡を辿ることだった。

 

あるやなしやの知識と拙い説明でも上司は読み取ってくださった。

結果、目が死んだ。

 

 

子会社の経理が怪しいのはわかっていた。

しかし会社への影響の度合いを考えれば優先度はどうしても高くならなかった。

私がとりあえず体裁を保って2度の四半期決算を越え、上司がその間に精査と対応。

解決の目途は半年後。

その予定だったのに。

 

「解決の期限が明日になった」

無茶が過ぎる。

 

 

ピンチはチャンス。

わが社では好んで使われる。

異論はない。のだが。

ピンチであることは覆らない。忘れないでほしいといつも思う。

君がくれた温もりで

人生の側には、いつも音楽があった。

 

 

なんのキャッチコピーだったろうか。

おそらく正確ではないがこのような響きと字面だ。

 

同期の運転する助手席にいる間、耳に馴染んだ曲ばかりが流れ込んできた。

同い年だから、流行りの曲に触れる青春が一致していた。

人生の側には、いつも音楽があった。

 

 

 

今、とあるグループの歌う作品を毎日聴きながら通勤している。

数年前まで全く興味のなかった、アイドルグループだ。

希望しか詰まっていない歌詞に気力を得ている。

アイドルというのは他人に活力を与えるプロなのだと知ったのは随分最近だ。

いつも笑って前向きなことばかり吐いてれば、変わるものもある。

音楽に元気をもらった私もそうしてみた。

 

 

自己啓発本みたいで、宗教みたいで、

でも不思議なことにいきなりチャンスが大量に降ってきた。

若干、消化しきれないほどに。

アイドルの曲を聴いて元気もらっていつも笑顔でポジティブでいれば人生うまくいくよ

などとは言わないが

私はそうなった。

 

運というものは輝いている人のもとにくるもんなんだ

と職場の誰かが言っていたが、本当なのかもしれない。

 

輝いているように見えないかもしれない。

運がいいと思っているのは自分だけかもしれない。

チャンスでもなんでもないものを拾い集めて突っ走っているだけかもしれない。

独りでいる私は可哀想だと言われているかもしれない。

 

 

人生の側には、いつも音楽があった。

音楽が呼ぶ記憶だけは、美しく見える気がする。

ありのままの君でいてほしい

勤務中、急に背骨の痛みに襲われた。

 

立てど歩けど座れども姿勢が悪い。

限界がきたのだと思った。

20歳の大学生でいたいと書いた翌日にはこの様である。

痛すぎて笑えない。

 

 

あまりに痛いので仕事にならない。

グーグル検索をかけた。

職場の方々に見られるわけにいかないのでトイレにスマートフォンを持ち込み

個室に立てこもる。

 

恐ろしいことしか書いていなかった、とだけ。

 

 

原因は姿勢から内臓疾患まで様々。

対処法を調べるための検索も路頭に迷うばかり。

 

ひとつ行き着いた。

肋間神経痛であるらしい。

背骨が痛むように感じるのは初めてのことだがこの症状は時折出会ってきた。

 

 

原因は

ストレス。

 

私がストレスを感じるなどあり得ない。

肋間神経痛ではないのだろうか。

やはり強行軍の旅行日程は肉体的にはストレスとなりうるのだろうか。

気づいていないだけで私は仕事が嫌いなのだろうか。

この葛藤は全てトイレの個室内でのことである。

 

ふと、本日の朝に

少し前に亡くした恋人のSNSアカウントが残っているのを発見したことを思い出した。

 

ストレスの正体がこれだとしたら私には何も術がない。

とはいえこのままでは仕事にならない。

こういうとき、いつも私は痛み止めに手を伸ばす。

体調が悪いのが耐えられない。90%以上の調子を保っていたい。89.9%ではいけない。

 

 

常用する割には耐性がつかず、市販薬でさえ効いてくると虚ろになってくることもある。

それも不調の一種ではと言われれば返す言葉もない。

 

痛みを忘れて虚ろになって今度は用を足すために個室に足を向けた途端

振った足が何か砕いた。

確実に個室の扉の何かが砕けて飛び散った。

拾い集めたが何を砕いたのかまったくわからずに終わった。

 

 

ストレスは背骨を軋ませ扉の何かを砕く。

痛すぎて笑えない。

踊りながら

強行軍だと言われまくった1日だった。

 

金曜夜に夜行11時間

日曜夜に夜行11時間でそのまま出勤。

やることが20歳の大学生だと。

その体力が羨ましいと。

 

体力だけは取柄と思っているので素直にうれしい。

貶してるわけではないが褒めているわけでもないことは承知の上である。

私からしたら終電近くまでになる残業のほうがよほど体力も気力も削がれる。

 

 

この体力がいつまでも続かないことは知っている。

しかし信じないようにもしている。

「脳の若さを保つためには20歳サバを読んで行動する」

というようなことをTwitterで見かけた。

 

 

独りで生きていくのだろうと思ったとき

「他人の目」の優先順位が暴落した。

ある意味大変なことになった。のかもしれない。

 

好きなものを身に着けるようになったし

好きなものを正直に話すようになったし

好きなことを我慢しなくなった。

 

好きなことを楽しむために充分な睡眠をとるので

いつも身体の調子がいい。

生きていくために必要な諸々をこなす気力も枯渇しない。

ただ、本当に他人の入る余地がなくなっている。

 

 

いつまでも20歳の大学生みたいなことをしていたい。

誰にも迷惑かけないのだろうから。迷惑かかる誰かが傍にいることはないだろうから。

人生で初めて、ピアスを開けてみようかと考えている。

憧れだったこの旅路

東京に戻る道すがら。


明朝バスを降りたらこのまま出勤する。
もうかなり眠い。

しかし今眠ると恐らく明日の変な時間に目が覚める。
唯一の休憩も逃してしまう。タバコを吸わずしてなんのために夜行に乗るというのか。


睡眠のコントロールは非常に重要だ。
7時間は必ず眠るようにしている。
体調が悪かったり疲労が溜まっていると感じればそれ以上眠ることもある。
眠りすぎると夜に寝つけないようになってきたので
調整も怠らない。


今何をしているかというと
眠りすぎの防止である。
夜行バスでまさかと私も思うが
眠りたいのに眠れないという状況が何より苦痛なのである。


夢と現実を往来して
夜空の下でヤニを喰って
散々揺られつつ眠るだけだ。
最高の週明けだ。

その騒がしい声と涙を

同期のデートコースが完璧だった。



バスの到着地まで車で迎えに来てくれた。

そのまま話題の有名なカフェで朝食。

県を縦断するようにドライブをしつつ
名物料理で昼食。

道の駅と観光地に立ち寄って散歩をして

夕飯を軽く済ませ

夜景スポットまで車を走らせて

そのまま星空の展望台へ。




近年まれに見るイケメンぶりである。
ちなみに女性である。


観光ガイドに載る場所に連れるのではなく
自分が気に入ったところにだけ連れていってくれた。




私はインドア派だ。
東京へ友人が訪ねてきても
気に入った場所へ連れようと思えば
自宅に軟禁するほかない。
酒を飲めない人が楽しめる店も知らない。


独りで生きていくだろうからこそ
もてなしの心構えは必要かもしれない。
たまには休日に、大切な人を連れていくなら、
との想いを抱えながら外出もしなければならないかもしれない。

ただ、1人で探すのは少々ハードルが高い気はする。
スカイツリーに1人で上って、この景色を見せたいと思えるのだろうか。


ホテルまで横付けしてくれた挙げ句に
明日のコースも同期は決めてくれていた。
どこまでもイケメンな女性である。